第4回国際臨床医学会学術集会

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会長挨拶

第4回国際臨床医学会学術集会 会長
清水 周次
九州大学病院 国際医療部 教授

 日本への外国人観光客の流入は増加の一途を辿り、昨年は初めて3000万人を超えました。それに呼応した形で医療機関への外国人受診数も増え続け、現場ではその対応に迫られています。また本年4月から施行される「外国人労働者の受け入れを拡大する改正入国管理法」を受け、今後は労働者流入の急増も予想されます。
 厚労省は「外国人患者受入れ医療機関認証制度」を、また経産省は「日本国際病院」を設立して医療機関の充実を図る一方で、産業界でもメディカルツーリズムへの参入や受入患者の仲介、さらには医療機関の海外進出や医療に関連した日本製品の海外輸出の動きも目立ちます。また大学や学会では医療機関における国際的人材の育成や、日本発の先端的医療技術の海外移転を主導しています。さらに医療現場では押し寄せる外国人患者に対し、人的物的体制が整わない中、言葉の問題に始まり、予約、支払い、保険、インフォームドコンセント、文化の違いなど様々な問題に直面しながら日常臨床をこなしています。
 本学会ではそのテーマを「産・官・学・民で考える“国際医療の諸問題”」と致しました。様々な角度から問題点を抽出し、その解決策を一緒に考えて行ければと思っています。特に本学会を中心に4月から始まる医療通訳士認定制度は、本学術集会の目玉になると考えています。これまで民間に託されていた業務を学会の立場からリード・協調して行ければと思います。またプログラムとしては様々な日常の問題点をトピックスとして取り上げ、より多くの方々にご登壇いただきながら、異なる立場からの意見を交わす中で何らかの解決策や方向性を探って行ければと思います。奮って演題のご応募をいただきます様、よろしくお願い申し上げます。
 12月の福岡は鍋の美味しい季節です。学会の後は地元九州の食材や地酒・焼酎などをご堪能いただきながら、ゆっくりと心身を癒していただければと思います。多くの皆様と福岡でお会いできますことを楽しみに致しております。

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